滋賀県東近江市でシルクワーム(カイコ幼虫)を用いて様々な物質の安全性、有効性評価を行っております。

株式会社美健科学研究所

事業内容
シルクワームによる安全性・有効性試験方法の研究開発、受託試験、コンサルティング、輸入販売事業
営業時間
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安全性試験

急性毒性試験

 ・シルクワームに試験溶液を腸管内に投与し、24時間後の生存率を調べます。
 ・各試験溶液濃度の生存率からLD50(半数致死量)を求めます。

安全性の考え方

  • LD50値を指標

    ある化学物質の致死量を表す場合にはLD50が用いられます。LD50は単回投与において、一群の半分(50%)を死亡させる化学物質量です。

    参考情報:
    一群の半分(50%)に対して作用を引き起こさせる化学物質量をED50(半数作用量)と言います。化学物質がいかなる有害作用も引き起こさない最大投与量をNOAELと言います。ED50では一群の半分で作用する量であるが、NOAELでは一群すべてに作用しない量です。食品添加物や農薬などに対し、ヒトが毎日そして一生摂取してもいかなる悪影響を及ぼさない一日量をADIを言います。ADIはNOAELを1/100した数値で示されます。
    ※役に立つ薬の情報~専門薬学より

    参考文献
    Acute oral toxicity test of chemical compounds in silkworms. Usui K, Nishida S, Sugita T, Ueki T, Matsumoto Y, Okumura H, Sekimizu K. Drug Discov Ther. 2016 Feb;10(1):57-61.

肝機能障害性試験

・シルクワーム血管内に試験溶液を投与し、24時間後にシルクワーム腹脚より血液を採取し、ALT活性を測定します。
・ALTは腸管内(哺乳動物では肝臓に相当)の細胞が壊れて血液中に出てきます。
※ALT:アラニン・アミノトランスフェラーゼ(別名GPT)

肝細胞から血管へ漏出するALT

  • 肝障害の指標

    ALTとは、体内でアミノ酸の代謝などで重要な働きをする酵素のことで、主に肝細胞に存在しています。ところが、何らかの異常で肝細胞が破壊されると、肝細胞内のALTが血液中に漏れ出してしまう。つまり、コレステロールや血圧のように将来の病気(脳卒中、心筋梗塞)を予測する生活習慣病の検査値と違って、ALT値が高いということは、今現在、それだけ肝臓が障害を受けているということを意味しますので、もっと重要視すべきです。
    ALTが漏れ出している=肝細胞の破壊が持続しているということなので、肝臓は肝細胞の再生を図ります。破壊と再生が繰り返されると、肝臓が線維化し、最終的には組織が硬くなって本来の機能を十分に果たせなくなる「肝硬変」へと進行する危険性があります。また、肝細胞の破壊が長期間繰り返されると、遺伝子異常を引き起こす可能性があり、「肝細胞がん」の発生リスクも上昇します。
    ※QLife医療のニュース・特集 急増する肝障害より

    参考文献
    Inagaki Y, Matsumoto Y, Kataoka K, Matsuhashi N, Sekimizu K.Evaluation of drug-induced tissue injury by measuring alanine aminotransferase (ALT) activity in silkworm hemolymph. BMC Pharmacol Toxicol.8;13(1):13 (2012)

シルクワームへの投与方法

・シルクワームを用いて様々な物質の安全性および有効性を評価する際の主な投与経路として、(1)血管内投与、
(2)腸管内投与、(3)経口投与(混餌、餌に混ぜて自然に経口摂取)があります。

注射が可能

  • シルクワームへの血液注射と腸管注射

    針を浅く刺すと赤インクが血液に入りシルクワームが赤く染まりますが(上)、深く刺すと腸管に入り染まりません(下)。シルクワームは開放血管系なので簡単に血液注射ができます。腸管注射は経口で有効な物質の探索に最適です(検体を餌に混ぜることもできます)。
    ※株式会社ゲノム創薬研究所受託研究パンフレットより

    シルクワームを活用する利点
    1.低コスト:飼育施設、シルクワーム個体費用を含め管理コストが脊椎動物実験より安い。
    2.倫理的な問題が少ない:無脊椎動物であるため。
    3.試験が迅速で簡便:少量のサンプルですぐに結果が得られる。
    4.バイオハザードの心配がない:逃げ出さず、天然では残存できないため、生物災害を起こしません。
    5.注射が可能:動きが少なく、手ごろな大きさで注射がしやすい。
    6.経口投与も可能:餌にサンプルを混ぜ込み経口摂取ができます。